怒涛の痴畜彩17時

ハロヲタのための24のガヴォット第17番変ホ長調 欲望の循環系

ヨウ素の化学種について

いろいろと話題の多いヨウ素の化学種について整理しておきましょう


・単体ヨウ素(分子状ヨウ素) 酸化数0
紫色の結晶 分子結晶なので常温でも少しずつ 加熱するとすみやかに昇華します。
天然にはほとんど存在しません。ヨウ化物を酸化することによってつくります。
無極性分子なので水にはほとんど溶けません
無極性溶媒には溶けて紫色の溶液になります。
またヨウ化物イオンを含む水溶液に溶けて三ヨウ化物イオンとなり褐色の溶液になります。
三ヨウ化物イオンを含む溶液はデンプンと反応して青色〜赤紫色を呈します(ヨウ素デンプン反応)
弱い酸化剤として働き、自身はヨウ化物イオンに還元されます。


・ヨウ化物イオン 酸化数−1
最も安定な化学種で、海水などの天然水中に微量に存在しています。無色 
強い酸化剤に対しては還元剤として働き、自身は単体ヨウ素に酸化されます。
(ただしこの反応は双方の濃度がある程度高くないと進行しません)


・次亜ヨウ素酸イオン 酸化数+1 <酸塩基平衡> ・次亜ヨウ素酸 酸化数+1
・亜ヨウ素酸イオン 酸化数+3  <酸塩基平衡> ・亜ヨウ素酸 酸化数+3
ヨウ素酸イオン 酸化数+5   <酸塩基平衡> ・ヨウ素酸 酸化数+5
・過ヨウ素酸イオン 酸化数+7  <酸塩基平衡> ・過ヨウ素酸 酸化数+7


このほかさまざまな有機ヨウ素化合物がありますが
とりわけ脊椎動物の体内では チロキシン という化合物で存在しており
大部分が甲状腺に存在しています。この物質はホルモンとして働きます。

ワカメ・コンブなどの海藻はヨウ素を濃縮しており
日本人の多くはこれらの食品から必要なヨウ素を摂取しています。