可愛いスウチャン （大関進）

♪お国のためとはいいながら 　人のいやがる軍隊に
　召されていく身のあわれさよ 　可愛いスウチャンと泣き別れ

　朝ははよから起こされて 　ぞうきんがけやらはきそうじ
　いやな上等兵にゃいじめられ 　泣く泣く送る日の長さ

　乾パンかじる暇もなく 　消灯ラッパが鳴り響く
　五尺の寝台　藁布団 　ここが　我らの夢の床

　海山遠く隔てては 　面会人とてさらになく
　ついた手紙のうれしさよ 　可愛いスウチャンの筆のあと

メロディーは戦前からあるもののようで　作曲者不詳　となっています。
この曲は暗い内容ながらけっこうコミカルに歌われていますが
替え歌がたくさんあり　有名なものでは
ソルティシュガーの　ああ大学生　があります。

また　名古屋大学に本拠を置く　東海地区のインターカレッジサークル
中日本学生放送連盟　で追い出しコンパなどの最後に歌い継がれてきた

連盟哀歌　という曲があるのですが
メロディーは　ああ大学生　で　歌詞は　可愛いスウちゃん　に近い
連盟哀歌　と　可愛いスウちゃん　の　歌詞に共通の部分がたくさんあります　

　　連盟哀歌

　♪連盟のためとは言いながら人のいやがる　デンスケを
　　かついで　いく身の哀れさよ　いつもあの娘は待ちぼうけ
　
　　朝もはよから起こされて　原稿書きやら編集を
　　いやな会計にゃいじめられ　泣く泣く質屋のかどに立つ

　　編集編集のあけくれに　終電終バス乗り遅れ
　　5本のテープを握りしめ　　泣く泣く部室で夜を明かす

　　連盟入ってはや4年　就職卒業ままならず
　　好きなあの娘にゃ見捨てられ　これがおいらのなれの果て

ソルティーシュガーの　ああ大学生　も　メロディーは微妙に違うけど同じ曲です
ただ　テンポが遅く　曲調がぐっと暗くなってます
連盟哀歌は可愛いスウチャンの替え歌として作られたのでしょうが
後にヒットした　ああ大学生　のメロディーを知っている人が多かったので
いつのまにか　メロディーだけがああ大学生　のものに変わって
歌い継がれていったのだとおもいます。