ハイドン:交響曲第103番変ホ長調 太鼓連打 チェリビダッケ/ミュンヘンフィル
全4集からなるチェリビダッケのBOX
第1集の1枚目はハイドンの103番で始まります。
ハイドンの交響曲というと
小編成の室内オーケストラで軽やかに とか
古楽器による苦しそうな音で というのが最近は主流になり
大編成のオーケストラは使われなくなってきてますが
チェリビダッケの演奏で聴くと
晩年のハイドンの作品はベートーベンをも越えていたのかも
と感じさせてくれます。
第1楽章 アダージョ-アレグロコンスピリト-アダージョ
有名な太鼓連打(ティンパニのソロ)に続いて
4分にもおよぶ長い序奏がありますが
そのあとの主部はそこそこのテンポでやってます。
最後に再び序奏が再現しますから重厚に感じます。
10分ちょっとかかってます。
第2楽章 アンダンテ ピウ トスト アレグレット
葬送行進曲風です。
ベートーベンのエロイカより早く
ハイドンはこういうことをやっていたわけです
こういう曲想はそれこそチェリビダッケ向きか
想像していたほど遅くはありませんでした。
12分くらい
第3楽章 メヌエット
そんなに極端ではないが重厚なメヌエット
ホルンの音が強めに出てくる感じ
6分くらい
第4楽章 アレグロ コン スピリト
一貫して重厚さは貫かれていますが
適度に快活さもあって気分はいいです。
6分くらい
変ホ長調の交響曲としては
モーツァルトの39番とベートーベンの3番の
間に入るわけですが
その後の流れはすでにできあがってるんでしょうね
楽器編成こそ古典派の枠から出てないんですが
当時としてはそうとう前衛的な曲なんじゃないでしょうか