怒涛の痴畜彩17時

ハロヲタのための24のガヴォット第17番変ホ長調 欲望の循環系

あさみるく の 化合物事典 4 サリン

 

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サリンという名称は

開発者のイニシャルをつなげただけなので
化学構造とは関係がありません

しいて名前をつけるなら

 フルオロメチルホスホン酸イソプロピル

つまり有機リン系のエステルで 1つのリン原子に

�フッ素  

�酸素(二重結合) 

�メチル基 

�酸素を介したイソプロピル基

の4つの原子団がついた構造です。

この化合物は神経伝達物質

アセチルコリンに構造が似ているため

アセチルコリンエステラーゼに強く結合して

その作用を阻害します

そのためアセチルコリンが分解されなくなり

強力な神経毒として作用するわけです

このとき動眼神経がつながった状態のままになるので

通常の死者とは逆に縮瞳が起こります

 

合成法はいろいろありますが

�三塩化リンをメタノールで加溶媒分解して 

   亜リン酸トリメチルにする

�亜リン酸トリメチルをヨウ化メチルを使って異性化し 

   メチルホスホン酸ジメチルにする

�メチルホスホン酸ジメチルからフッ化ナトリウムなどを使って
  メチルホスホン酸ジフルオライドにする

�メチルホスホン酸ジフルオライドを 

   2−プロパノールでエステル化してサリンにする

 

サリンが化学兵器として優れているのは

エステルであるために使用後はすみやかに加水分解して

その後の占領活動に

支障をきたさないことだと言われています